集団脱北の女性従業員に旅券発給 人権侵害批判受け制限解除か=韓国

【ソウル聯合ニュース】2016年4月に中国の北朝鮮レストランから脱出して韓国入りした北朝鮮の女性従業員らが、旅券(パスポート)の発給を受けたことが分かった。同レストランからは女性従業員12人が男性支配人のホ・ガンイル氏とともに韓国へ入国しており、ホ氏と従業員1人を除く11人は旅券の発給を受けられずにいたが、最近になって旅券を受け取ったという。

 従業員らは韓国国籍を得たにもかかわらず2年余りも旅券を取得できず、移動の自由を制限する人権侵害との批判も出ていた。韓国の旅券は国民であれば誰でも取得できるが、警察庁や情報機関の国家情報院(国情院)が身元照会を理由に不適格と判断すれば発給されない。また、発給しても問題があれば出国を禁じることが可能だ。

 国情院などが従業員らの脱出に介入した疑惑を調べてきた進歩(革新)系弁護士団体「民主社会のための弁護士会」(民弁)の関係者は12日、これまで旅券発給を拒否されていた女性従業員2人がこのほど発給を受けたと明らかにした。

 女性従業員に対する旅券発給を制限していた国情院は今月初め、この措置を完全に解除したとされる。民弁関係者は、民弁所属の弁護士が旅券発給拒否に関する行政訴訟を起こす準備を進めており、民弁の申し入れを受け国家人権委員会も人権侵害があったかどうかの調査を開始したことから、問題の拡大を懸念した国情院が発給制限を解除したようだと伝えた。

 女性従業員らは旅券を取得したが、当局が必要と判断すれば出国が禁じられる可能性もある。これまでにも、韓国に定着した北朝鮮脱出住民(脱北者)が中国などを経由して北朝鮮に戻るケースがあった。

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