光州事件の回顧録は「歪曲」、全斗煥元大統領に賠償命令=光州地裁

 全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領(87)が回顧録の中で5・18民主化運動(光州事件)を歪曲(わいきょく)したとして提訴された損害賠償訴訟で、光州地裁は13日、5・18記念財団など遺族団体などに7000万ウォン(約700万円)を支払うよう全元大統領と息子の全宰国(チョン・ジェグク)氏に命じる判決を下した。

 光州地裁は原告のうち4つの遺族団体にそれぞれ1500万ウォン、故チョ・ビオ神父のおい、チョ・ヨンデ神父に1000万ウォンを支払うことを被告に命じた。また、回顧録の一部の表現を削除しなければ、出版、印刷、発行、配布はできないとした。

 光州地裁は「全元大統領は5・18民主化運動の歴史的評価に反し、当時の戒厳軍当事者が捜査、裁判の過程で陳述した調書や根拠のない主張にのみ基づき、事件の発生経緯や進行経過について、事実とは異なる記述を行い、原告らの名誉を毀損した」と判示した。判決はまた、「全大統領が主張するように、5・18民主化運動に対する評価は現在進行形であるとも言え、誰であれさまざまな見解を表明することができるが、それはあくまで考証を経た客観的資料に基づくべきであり、そうでない場合には歴史の歪曲と言わざるを得ない」とした。

 光州地裁はまた、「歴史的評価が下された5・18民主化運動について、異なる評価を行うためには、事件の過程で武力による過剰鎮圧を行った当事者の陳述ではない客観的な資料に基づく検証を経なければならないが、そうした証拠は(全元大統領の著書に)見つからない」と指摘した。全元大統領は今回の民事裁判以外に、「事件当時にヘリコプターによる射撃があった」と証言したチョ・ビオ神父について、回顧録で「破廉恥なうそつき」と呼び、死者に対する名誉毀損の罪で起訴され、刑事裁判が進んでいる。全元大統領は先月27日、初公判に出廷せず、次の公判は10月1日に予定されている。

光州=キム・ソンヒョン記者
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