【社説】南北首脳会談、韓国は煮え切らない北とまともに協議できるのか

 韓国と北朝鮮が開城で南北共同連絡事務所を設置した14日、米国は北朝鮮に対する新たな制裁を発表した。米財務省は北朝鮮によるIT技術者の海外派遣と関連して北朝鮮国籍の個人1人、そして中国とロシアの企業2社を制裁対象に指定した。米財務省のムニューシン長官は「北朝鮮の非核化が実現するまで制裁は徹底して続けていく」と明言している。連絡事務所が設置された当日に米国で新たな制裁が発表されたとなれば、これは単なる偶然として片付けるわけにはいかないだろう。またこの日は米政府系放送のボイス・オブ・アメリカ(VOA)にかつて北朝鮮との交渉を担当した元米政府関係者が出演し、連絡事務所の設置を懸念するコメントをいくつも発した。

 米国は先月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の演説で「数日後には(南北共同連絡事務所を通じて)南北が24時間365日疎通できる時代が開かれる」と公言したその日にも北朝鮮に対する制裁を発表した。その後も米国は韓国に対して複数回にわたり「連絡事務所の設置を急ぐな」というメッセージを送り続けた。非核化が実質的に何も進展していない状況で、南北関係にばかり力を入れる韓国政府に対する一種の警告だったのは間違いない。

 韓国政府が本当に南北関係の改善に力を入れたいのであれば、来週の南北首脳会談で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長から非核化に向けた実質的な行動を目に見える形で引き出さねばならない。「金正恩氏の非核化に向けた意志は確かなもの」といった言葉だけの効果はすでに消え去った。今後は数十個あると推定される北朝鮮の核兵器を廃棄し、核関連施設を完全に閉鎖する実質的かつ本格的な行動が必要になる。それが実現すれば、南北関係は今後さらに順調に発展を続けるだろう。

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