「米国の承認なしには」 トランプ発言は韓国の主権を侵害

 韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相の「5・24措置解除検討」発言と関連して、米国のドナルド・トランプ大統領が10日(現地時間)、「韓国は米国の承認(approval)なしにはそれ(制裁解除)をやらないだろう」と語った。取材陣があらためて尋ねると、トランプ大統領は「韓国は米国の承認なしには何も(nothing)しないだろう」と語った。トランプ大統領のこの言葉は主権侵害の恐れがあり、深刻な外交的非礼だという指摘が出ている。米国が「承認」しなければ韓国は「何も」できない国だと解釈し得るのだ。同盟関係や正常な外交関係からは想像し難い発言だ。

 トランプ大統領の暴言や外交的な非礼は一度や二度ではない。先にトランプ大統領は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と韓米自由貿易協定(FTA)に関して電話会談を行った際も無礼に及んだ。ウォーターゲート事件の特ダネ記者、ボブ・ウッドワード氏が最近出版した著書『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』によると、トランプ大統領は今年1月、文大統領との電話で「180日以内に韓米FTAを無効にする書簡を送りたい。あなた方はわれわれを略奪している」と発言した。同盟国の首脳に向かって「略奪」という表現を使うのは、度を越した外交的非礼だ。米国の安全保障チームの高官すら、文大統領がもう我慢できなくなるのではと思って心配したほどだった、とウッドワード氏は伝えた。同書では、トランプ大統領がブレーン陣と在韓米軍や韓米FTA問題について話をする際、たびたび暴言を吐いたと描写している。

 トランプ大統領は、高高度防衛ミサイル(THAAD)を巡っても同盟を考慮しない態度を示した。トランプ大統領は今月9日、アイオワ州で開かれた中間選挙支援の遊説で「韓国に配備されたTHAADの費用を誰が出すかと尋ねたら、軍の将官は『10億ドル(約1120億円)を米国が出す』と言った。私は『ワオ!』と声を上げた。『何てことだ。米国に(THAADを)引き揚げろ』と言った」と発言した。韓米同盟に亀裂を入れかねない発言を、米国大統領が大衆向けの遊説で自慢するかのように語ったのだ。

 トランプ大統領は今年5月、ホワイトハウスで開かれた韓米首脳会談のときも「文大統領の話は前に聞いた話だろうから、通訳する必要はない」と言い、外交的非礼という非難が起きていた。

ワシントン=趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員
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