朴政権の軍機関 大統領府にセウォル号「水葬」案報告=特別捜査団

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権時代に軍情報部隊の国軍機務司令部が旅客船「セウォル号」沈没事故の犠牲者遺族を調査した疑惑などを捜査してきた「軍特別捜査団」が6日、この間の捜査結果を発表した。

 捜査団によると、2014年4月のセウォル号沈没事故の後、機務司令部は事故が朴政権に不利に働く政局を変え、朴氏の支持率下落を避けるため、セウォル号タスクフォース(TF)を構成。政局転換に向けた策として、行方不明者の捜索を打ち切りに持ち込むためセウォル号犠牲者の「水葬」案を青瓦台(大統領府)に報告した。

 機務司令部はTFを中心にセウォル号犠牲者遺族に不利な世論を形成するための諜報(ちょうほう)活動を行い、遺族に対する調査の実施案を数回にわたり青瓦台の高官らに報告した。

 TFに加わった610部隊長は、行方不明者の家族が滞在していた事故現場近くの体育館などで家族一人一人の思想傾向、家族関係、視聴するテレビ、飲酒状況といった情報を部下に収集させた。

 また、310部隊長は修学旅行でセウォル号に乗船して犠牲になった檀園高校(京畿道安山市)の生徒の保護者や救出された同高生徒の動静、遺族団体幹部の過去の職業や思想傾向などを調べさせた。

 捜査団はセウォル号犠牲者遺族に対する調査を指示したなどとして、610部隊長だったソ・ガンウォン少将、310部隊長だったキム・ビョンチョル准将、セウォル号TFのチーム長の一人だった大佐の3人を逮捕・起訴した。

 あわせて、機務司令部が事故後、セウォル号運航会社の実質的なオーナーだった兪炳彦(ユ・ビョンオン)氏(死亡)を検挙するためのTFを構成していたことも、捜査で明らかになった。TFは違法な盗聴機器を用いて兪氏の支援者の無線通信内容を傍受し、青瓦台側に報告していた。これを受け、「機務司令部ほど中央集権的に一糸乱れず動く組織はない。最高の部隊だ」と激励する青瓦台の文書も確認された。

 軍特別捜査団は「機務司令部はセウォル号事故後、『統治権を補佐する』という美名の下で権限を乱用し、組織的・機能的に犠牲者の遺族ら民間人に対する違法な査察(調査)を行った」と指摘した。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は今年9月、機務司令部を解体して新たに「軍事安保支援司令部」を発足させた。

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