【社説】「新産業の墓場」韓国を離れる未来企業

 自動運転車の韓国最高の専門家とその弟子たちが設立したスタートアップ企業が事業拠点を米シリコンバレーに移した。同社が製作した韓国製自動運転車が先週からシリコンバレーのど真ん中でテスト走行に入り、宅配実験サービスを開始した。設立者であるソウル大工学部教授は「荷物をまとめて、国外に出るしかなかった」と話した。「韓国には事業を行う条件が整っていない」からだという。韓国には未来がないという指摘にいまになって「無理もない」との声が漏れる。

 この企業は本来、韓国の道路事情に最適化した自動運転車で韓国での事業展開を目指していた。複雑なソウルの都心部を6万キロメートル以上無事故で走行し、技術力も立証した。ところが、実用化の過程で壁に直面した。出資する投資家がおらず、人工知能(AI)などの人材確保にも苦労した。最大の障害は古い規制と法制度だった。緩やかなガイドラインさえ守ればよい米国とは異なり、韓国では自動運転車の走行には道路交通法、自動車管理法などが定めるややこしい条件を整える必要がある。自動運転車が活躍可能なカーシェアリングサービスも事実上禁止されている。結局米国に拠点を移し、250万ドル(約2億8200万円)のファンディングを受け、米国の大企業との提携に成功したことで、実用化を目指すことができた。劣悪な起業環境と規制が有望な新技術を持つ企業を国外に追い出してしまった。

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