韓国の青年失業、大企業と中小企業の賃金格差が主因

韓国の青年失業、大企業と中小企業の賃金格差が主因

 日本の中小企業に入社すれば、大企業従業員の年収の80%以上に相当する額が得られる。初任給も大企業とほぼ同じ水準だ。韓国は中小企業従業員の年収が大企業の半分であり、初任給も約60%にとどまる。それだけ格差があるため、韓国の青年は大企業を必死に目指すが、大企業の求人は少なく、青年層の失業が増えたとする分析が示された。昨年現在で20代後半の失業率は男性が11.6%、女性が7.1%で日本(男性4.3%、女性4.0%)に比べはるかに高い。

 早稲田大学国際学術院の朴相俊(パク・サンジュン)教授と韓国銀行のキム・ナムジュ、チャン・グンホ両副研究委員が5日、「BOK(韓国銀行)経済研究」に発表した「韓国と日本の青年失業比較分析および示唆点」と題する研究結果は、韓国で青年失業率が高い理由について、大企業と中小企業の賃金格差が大きい点を挙げた。初任給が高く、昇給幅も大きいという理由でひたすら大企業だけを目指す青年が多く、全体的に青年層の失業が増えているとの分析だ。全国民主労働組合総連盟(民主労総)に代表される大企業労組が賃上げを主導するが、大企業の年収だけが大幅に上昇するため、青年の失業に拍車をかけている格好だ。

 分析の結果、日本の中小企業の賃金は過去20年間、大企業の80%の水準を維持してきた。一方、韓国の中小企業による平均賃金は大企業の55%だ。正社員だけで比較しても、大企業は月額賃金が398万1000ウォン(約40万4000円、2017年現在)なのに対し、中小企業は263万8000ウォンで大企業の66%にすぎない。1年目の年収も大企業が4075万ウォン、中小企業が2535万ウォンと格差が大きい。

 特に最近5年間、日本では大企業と中小企業の賃上げ率が同じ傾向を示しているのに対し、韓国では大企業の賃上げ率が中小企業の3.5倍に達した。中小企業研究院の研究によると、2010年から15年の日本の大企業と中小企業による賃上げ率はそれぞれ12%、10%(ドル換算ベース)で、大企業がわずかに上回っているだけだ。韓国では大企業の年収が29%上昇する間、中小企業の年収は8%の上昇にとどまった。初任給と賃上げペースを総合的には考慮すると、社会人5年目に大企業の従業員は437万ウォンの月給を受け取るが、中小企業では月給が227万ウォンにとどまる。研究チームは「こうした理由があるため、韓国の青年求職者は失業期間が長くなったとしても、中小企業より大企業に行きたがる」と説明した。

 問題は大企業による求人が日本と比べ圧倒的に不足しており、就職が非常に困難な点だ。韓国の就職者のうち大企業(公務員を含む)に就職する人は14%にすぎない。日本は大企業就職者が全体の32%を超える。キム・ナムジュ委員は「韓国は大企業と中小企業の賃金格差が大きいだけでなく、大企業など良質の雇用が相対的に限られ、青年層の失業期間が延びていると言える」と指摘した。

キム・シンヨン記者
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