内部調査・粛清・追放…年末年始の平壌は「お通夜ムード」

 太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使も、自身のブログの記事に「金正恩の身辺警護を担当する護衛司令部に対する党組織指導部の内部調査で多くの不正が見つかり、金正恩が激怒したらしい」「このところ、北朝鮮軍部に対する金正恩国務委員長の不満が高まっているようだ」とつづった。金正恩委員長が今月17日、金正日(キム・ジョンイル)総書記7周忌に合わせて錦繍山太陽宮殿を訪れた際に軍部の指導者らを帯同しなかったことも、これを裏付ける-と太・元公使は分析した。

 幹部らに対する不正・腐敗の調査は、地方でも行われているという。新義州の事情に詳しい消息筋は「当局の検査と調査が行われるや、賄賂を受け取って市場の商売人や密輸業者、脱北者、人身売買業者らと結託していた党・司法機関の幹部らはぶるぶる震えている」と語った。元高官のある脱北者は「北朝鮮は、内外の情勢が困難になるたび、調査と粛清を通して内部の綱紀を引き締める。来年も南北、米朝首脳会談など重要な政治イベントを控えており、事前に浄化事業を行っている」と語った。

■「資本主義文化統制」秘密文書を下達

 東京新聞は25日、「最近青年の間で現れている非社会主義的現象から深刻な教訓を見いだすことについて」と題する北朝鮮の青年同盟の部外秘文書を入手・公開した。計8ページからなるこの文書は、今年8月に青年同盟中央委員会が4550以上ある下部組織に送ったものだ。

 文書で青年同盟は「いま米帝と敵対勢力は、共和国に対する侵略・制裁圧殺策動を前例ないまで強化すると同時に、わが方の内部に不健全かつ異色の思想毒素を広めるため、手段と方法を選ばずにいる」と主張した。「非社会主義的現象」については「不純出版・宣伝物を見たり流布したりする行為、異色な踊りや歌、われわれ式ではない服装」だとした。麻薬の密売や売春、殺人・強盗など凶悪事件の発生も、資本主義文化の流入のせいにしているという。

キム・ミョンソン記者
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