北朝鮮、故ワームビアさんをペンチと電気ショックで拷問か

北朝鮮、故ワームビアさんをペンチと電気ショックで拷問か

 北朝鮮に抑留され、釈放後わずか1週間で死亡した米国人大学生オットー・ワームビアさんについて、昨年米国に到着した際、意識がない状態で叫び声をあげるなど深刻な状態だったという証言が伝えられた。さらに、北朝鮮が「ペンチ」や「電気ショック」を利用してワームビアさんを拷問していたことも明らかになった。

 米国のラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が26日(現地時間)に伝えたところによると、ワシントンDC連邦地裁のベリル・ハウェル首席判事は「意見書(memorandum opinion)」で、家族の証言を基に、ワームビアさんの最期の瞬間を詳細に記述した。意見書によると、ワームビアさんが昏睡状態でシンシナティ市営ランケン空港に到着した当時、機内に入った両親ときょうだい2人は、ワームビアさんが「人の声とは思えない声」を上げるのを聞いたという。当時ワームビアさんの状態は深刻で、脳の損傷により見ることも聞くこともできない状態だった-と家族は伝えた。家族はショックを受け、とりわけ末の妹は叫び声を上げて機外へ飛び出したという。また、ワームビアさんの母シンディーさんも失神直前の状態で外へ出た。

 またハウェル首席判事は、北朝鮮がワームビアさんに「ペンチ」や「電気ショック」を利用して拷問を加えていたと考えられる、という専門家の意見を受け入れた。ハウェル首席判事は、ワームビアさんの足にある大きな傷跡や、歯の位置が変わっていると証言した主治医の調書を引用し、「ワームビアさんの足に電気ショックが加えられたり、歯の位置を変えるためペンチを使ったりしたことを裏付けている」と記した。

 また、ワームビアさんの主治医だったダニエル・カンター博士は今年10月、裁判所に提出した書面の陳述書で「ワームビアさんの死因は脳への血液供給が5分から20分にわたって停止、もしくは大幅に減ったため」だとし、北朝鮮が主張していた食中毒の症状は見つからなかったと伝えた。

ワシントン=趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 北朝鮮、故ワームビアさんをペンチと電気ショックで拷問か

right

あわせて読みたい