【コラム】腹心知事の実刑判決に沈黙を守る文在寅大統領

【コラム】腹心知事の実刑判決に沈黙を守る文在寅大統領

 金慶洙(キム・ギョンス)慶尚南道知事が「ドルイドキング」らによる大統領選での世論操作を主導したとして、実刑判決を受けたことで、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今後、選挙は不公正だったという指摘に苦しむことになりそうだ。金知事は文大統領のすぐそばで2回の大統領選を戦った「戦友」だ。野党からは「文大統領がドルイドキングによる世論操作の恩恵を受けた」という主張や「文大統領が関与したのかどうか直接答えるべきだ」とする要求が出始めた。ただ、「大統領選に不服があるわけではない」と言っている。共に民主党も前政権時代の国家情報院による世論操作事件をそんな具合に追及していた。当時の民主党も公式には「大統領選への不服ではない」としていたが、至る所から大統領選に対する不服をにおわす発言が飛び出した。

 2013年9月、与野党代表との会合で、朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領は民主党のキム・ハンギル代表に「自分が世論操作のおかげで大統領になったと考えているのか」と尋ね、キム代表は「それは分からない。計量化できないことじゃないですか」と答えたという。「正統性」に触れたことで朴前大統領の表情はこわばり、会談は決裂した。今後は文大統領と野党代表との会談でも同様のやりとりが予想される。

 12年と17年の大統領選は国家情報院やドルイドキングによる世論操作が結果を左右するような選挙ではなかった。朴大統領は直接選挙制による大統領選で初めて過半数を得た大統領だった。野党が「正統性」を追及しても、それを無視してマイペースで国政をリードできる「基盤」があった。しかし、朴前大統領は民主党の「不公正選挙」攻勢を自身の正統性に傷をつけようとする重大な挑戦と受け止めた。国家情報院の世論操作事件を捜査した検察が「選挙法」の適用を試みていたとしても、その段階で捜査がある程度進んでいたのだから、放置しておくべきだった。ところが、捜査チームを左遷するなど強引な手を使ったことで事態を悪化させた。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 【コラム】腹心知事の実刑判決に沈黙を守る文在寅大統領

right

関連ニュース