北が45年前から要求する米朝平和協定、真の意図は米軍撤収

 ■終戦宣言について沈黙を始めた北朝鮮

 北朝鮮による執拗な「平和協定」の要求は2000年代に入ってから少しずつ効果が出始めた。まず05年に締結された9・19共同声明に「当事国は適切な別のフォーラムにおいて、韓半島(朝鮮半島)の永久的平和体制に向けた交渉を行う」との文言が記載された。さらに06年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では当時のブッシュ米大統領が韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領にはじめて「終戦協定の締結」に言及した。

 盧武鉉大統領と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は翌年の10・4宣言で「平和体制構築と3者または4者の首脳による終戦宣言推進に向けて協力する」との内容で合意したが、北朝鮮の核開発と南北、米朝関係の悪化によりこの議論は事実上中断した。その後、この文言は文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が昨年4月に採択した「板門店宣言」でほぼそのまま復活した。文大統領は「年内の終戦宣言」を国際社会に訴え「終戦宣言は政治的な宣言であるため、いつでも取り消すことができる」と発言し問題となった。これに対して北朝鮮は昨年10月以降、終戦宣言については言及していない。

■専門家「軽々しい終戦宣言は禍根を残す」

 米国務省のビーガン対北朝鮮政策特別代表はある大学での講演で「トランプ大統領は戦争を終わらせる準備ができている」と述べた。終戦宣言あるいは平和協定が今後の非核化交渉で大きなテーマとなる可能性を示唆したものだ。しかし北朝鮮は「制裁緩和」をより強く求めてきたため、終戦宣言を「相応の措置」として受け入れない可能性の方が高い。

 専門家は「北朝鮮が数十年にわたり平和協定を訴えてきた意図に注目すべきだ」と指摘する。平和協定は体制保証という効果と同時に、韓米軍事同盟の弱体化を狙ったものだからだ。峨山政策研究院のチョン・ソンフン客員研究員は「もし終戦宣言が本当に締結された場合、北朝鮮は戦争終結を理由に在韓米軍は不要と主張するだろう」とした上で「(終戦宣言などは)北朝鮮の非核化が実現してから議論すべきだ」と指摘した。

ユン・ヒョンジュン記者
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