【社説】危機の現代自動車、ビル建設に4兆ウォンを使っている場合か

 ソウル市は現代自動車グループの新社屋となるグローバルビジネスセンター(GBC)や永東大路複合開発など「蚕室国際交流複合地区開発」に今年7月にも着工するという。このプロジェクトは現代自がGBCの建設許可を得る見返りに支払う公共寄与金1兆7000億ウォン(約1700億円)がシードファンドとなる。現代自がくわ入れを行わなければ、スタートを切ることができない。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は、このプロジェクトによって期待される雇用創出を業績として残したい構えだが、それを可能にするには、現代自が今後2-3年に3兆-4兆ウォンを支出しなければならない。

 しかし、韓国の自動車産業が直面する状況を見ると、現代自が超高層ビルを建てるのにそれほど多額の資金を使うべきなのかという懸念が生まれる。社内の一部にも「今はビルを建てるのにカネを使っている場合ではない」との声があるという。現代自は昨年、営業利益が47%、純利益が64%それぞれ減少した。生産能力を年181万台に増やした中国工場の稼働率は44%にまで低下した。四川工場の昨年の生産台数はわずか1万2000台だった。事実上工場は稼働停止状態だ。今年に入って回復の兆しが見える米国市場では関税爆弾が山積みだ。米国が輸入完成車に最高25%の追加関税をかければ、現代・起亜自が最も打撃を受けるという。韓国政府と地方自治体の圧力に屈する形で、530億ウォンを投資した「光州型雇用モデル」事業にもこれからどれほどの費用がかかるか分からない。競争力強化に充てる資金は減少している。

 現代自の人件費は世界でも最も高い部類に入る。研究開発費はトヨタ、フォルクスワーゲン、GM、フォードなどライバル企業の3分の1から4分の1にすぎない。電気自動車市場は既に中国が先頭を走っている。本業に全力を傾けても危機を克服できる保証はないのに、政治的な要求まで重なり、企業に負担をかけている。

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