北朝鮮でヒロポンが贈り物として人気

米ニューヨーク・タイムズや自由アジア放送が伝える

「医薬品に代わる薬として」

 北朝鮮では旧正月など名節の贈り物として覚醒剤の一種「ヒロポン(塩酸メタンフェタミン)」が人気だという。米ニューヨーク・タイムズが12日付(現地時間)で報じた。同紙は「北朝鮮政府は表向きはヒロポンの生産を否定しているため検証は難しいが、専門家の間では(ヒロポンが名節の贈り物になっているのは)公然の秘密」と伝えた。また7日には米政府系放送局のラジオ「自由アジア(RFA)」も「オルム(氷)と呼ばれるヒロポンが北朝鮮で名節の贈り物として人気」と伝えた。

 ニューヨーク・タイムズは「脱北者らの話によると、朝鮮人民軍は第2次世界大戦以降、数年にわたり兵士らにヒロポンを提供し、1970年代には北朝鮮外交官らが麻薬密輸などの容疑で海外で逮捕されるケースもあった」と報じた。北朝鮮当局は1990年代から外貨稼ぎ用の輸出目的でヒロポンの製造を始めた。米ミズーリ大学のシナ・グライテンス教授は2014年の研究で「北朝鮮産のヒロポンは中朝国境を通じて三合会(中国の犯罪組織)や日本のヤクザなどの手に渡っている」と指摘した。

 2000年代以降、国際社会の監視が強まると、北朝鮮政府によるヒロポン製造は減少したが、一方で技術を持つ労働者たちがヒロポンを製造し、北朝鮮各地の市場などで販売を始めた。基本的な医療サービスや医薬品が不足している北朝鮮では、ヒロポンが薬の代わりに使用されているからだ。北朝鮮問題の専門家で国民大学のアンドレイ・ランコフ教授は「ヒロポンは北朝鮮でレッドブル(エナジードリンク)のように強いエネルギーを得られる薬品と認識されている」と伝えた。

ニューヨーク=呉允熙(オ・ユンヒ)特派員
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