韓国の民間団体、権限もないのに軍部隊に出入り

 韓国の民間団体「軍人権センター」が、軍事保安施設に該当する軍部隊へ出入りして将兵と面談し、各種の調査を行っていることが14日までに分かった。しかし韓国軍側は、軍人権センターがいつ、どの部隊に出入りしてどのような調査を行ったか、どのような根拠で出入りが承認されたか、把握できずにいる。

 韓国の保守系野党「自由韓国党」に所属する金度邑(キム・ドウプ)議員の議員室が国防部(省に相当)から受け取った文献によると、軍人権センターは昨年11月27日、陸軍第27師団を訪れて兵士らと面談したいとして「訪問面談計画通報」なる文書を韓国軍にファクスで送った。師団長が訪問を許可すると、翌日に軍人権センターの実務者2人が27師団隷下の中隊を訪れ、午前9時から午後5時30分にかけて兵士65人と面談した。面談の後、軍人権センターは「言葉の暴力などが確認されたので関係者を補職解除し、取った措置の結果を返信せよ」と師団長に要求した。国家機関の国家人権委員会は軍を訪問調査することができるが、民間団体の軍人権センターが部隊に入って兵士と面談し、是正措置を要求できる法的根拠はない。

 軍人権センターのイム・テフン所長は先月25日、海軍第2艦隊司令官を訪ねて水兵2人、幹部1人と直接会い、調査を行った。イム所長は「曳船(えいせん)勤務の兵士の一部は朝食の時間を配慮されておらず、人権侵害の可能性がある。国防部の会議でこれを指摘したい」と軍に通知したという。またイム所長は先月26日、陸軍第17師団に電話をかけ「部隊内に人権侵害の事例があるので、被害者を訪問して面談したい」と告げたが、拒否された。すると今月4日、軍を糾弾する記者会見を開いた。

 イム所長は昨年7月、「弾劾ろうそくデモ当時、韓国軍は衛戍(えいじゅ)令を発動して兵力を投入し、市民を武力鎮圧しようとしていた」と主張した。金度邑議員は「調査権限もない軍人権センターが部隊に出入りするのを韓国軍が許可するのは、市民団体の顔色をうかがっている典型的なケース。出入りの経緯や、軍事機密が流出したかどうかなどを調査しなければならない」とコメントした。なお、本紙は説明を聞こうと数回にわたってイム所長に電話したが、応答はなかった。

イ・スルビ記者
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