人影途絶えた横渓里の冬「平昌の活気は夢のよう」

人影途絶えた横渓里の冬「平昌の活気は夢のよう」

 「オリンピックが行われれば、町も変わると思ったんですが、これではやらなかった方がまだよかったですね。オリンピックの施設は全て撤去してしまったのに、誰が来ると言うんでしょうか」

 3月1日、江原道平昌郡大関嶺面横渓里で出会った韓国料理店でオーナーを務めるペク・ミファさん(52)は「平昌冬季オリンピックが開催された1年前の冬が夢のようだ」ともらす。ペクさんは「町中を見渡してみるがいい。お昼時なのに客は一人も入ってこない。1年で街中の景気がここまで悪化するとは思わなかった」と肩を落とす。ペクさんの飲食店は、五輪の期間に比べて売り上げが10分の1にまで落ち込んでいる。ペクさんは「オリンピックの期間は1日の売り上げが100万ウォン(約9万8000円)を突破することもあったが、今年は1日10万ウォン(約9800円)にもならない。電気、水道料金などを支払うと、ほとんど残らない」と厳しい事情に触れる。

 平昌五輪以降、初めて迎えた冬は、横渓里の住民にとって例年以上に厳しい季節となった。もともと横渓里は、一年中観光客が訪れる観光地だった。竜坪リゾートやアルペンシア・リゾートなどのスキー場や、大関嶺の羊牧場など、有名な観光地が近いため立地的には恵まれていた。昨年は平昌冬季五輪の開会式と閉会式が行われ、世界中から観光客が訪れた。

 しかし、観光客の足取りを増やすものと期待された五輪は、横渓里に悪材料となって重くのしかかった。五輪の準備のために周辺道路が整備されたためだ。これまで町を通っていた観光客たちの足取りが途絶えたのだ。五輪の余韻も失われた。五輪期間中は観光客でごった返したオリンピック・プラザは、巨大な駐車場と化してしまった。今では止められている車もほとんど見られない。3万5000席を誇るオリンピック・スタジアムは、聖火台だけを残し、全て撤去された。

 連休を迎え、ごった返すはずの横渓市外バスターミナルの待合室は、訪問客が見られなかった。ターミナル前のタクシー乗り場には、数多くのタクシーが列を成して訪問客を待っていた。五輪当時は人混みにあふれ、車両統制まで行われていた横渓ロータリーも、今では住民がいなくなってしまったかのように静まり返っている。タクシー運転手のイ・ギヨンさん(61)は「そもそも田舎町に見どころなんてありはしない。オリンピック・ブームが途絶えないことを願っていたが、ほとんどの施設が撤去されたことで、オリンピックの余韻すら感じられなくなってしまった」と指摘する。イさんは「週末でさえこんな感じなので、平日は言うまでもない」とため息をついた。

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