【社説】軍将兵の調査権まで握る韓国の市民団体

 「軍人権センター」と称する市民団体が昨年11月以降、少なくとも2つの韓国軍部隊に出入りして将兵を調査した事実が判明した。昨年11月に陸軍第27師団にファックスで「面談要請」を通知すると、師団長が許可を出し、部隊内で兵士65人を面談調査した。今年2月には海軍第2艦隊に入り込み、幹部1人と水兵2人を調査した。国防部(省に相当、以下同じ)は「民間団体が実質的に将兵らを調査・捜査するのであれば、部隊への出入りを許容するのは難しい」とコメントした。にもかかわらず27師団と2艦隊は部隊の門戸を開けてやり、将兵らを調査できるようにした。27師団は、この市民団体から「(言葉の暴力など)関係者を補職から解任し、措置結果を返信せよ」という「指示」まで受けていた。全国民主労働組合総連盟(民労総)や全国教職員労働組合(全教組)、市民団体はなんでもありな権力を振るっているというが、韓国軍部隊の中でまで大手を振って歩いているとはあきれ果てる。

 軍部隊が市民団体に振り回されるのは、政権がその背後にいると信じているからだ。この団体は現政権になって、朴賛珠(パク・チャンジュ)陸軍大将夫妻が公館兵(住み込みで高級指揮官の官舎の家事に当たる兵)にありとあらゆる雑用をさせたりいじめたりしていた「公館兵パワハラ事件」や、機務司令部(韓国軍の情報部隊)の文書などを暴露してきた。陸軍大将はパワハラで捜査を受けていたのに、突拍子もなく、わいろとして184万ウォン(現在のレートで約18万円)相当の供応を受けた罪で裁判にかけられた。機務司の文書は「ろうそくデモ戒厳事件」だというが、戒厳という単語すらどこにも見当たらず、捜査は事実上終結した。この市民団体の所長は軍刑法の「同性愛処罰条項」に反対して兵役を拒否した人物だ。こんな人物が、現政権で国防部の軍人服務政策の審議委員や代替服務導入の諮問委員になった。昨年末には法務部から「人権増進」の表彰状まで受け取った。昇進や補職に命を懸ける軍人たちは、この団体の方が国防部よりも怖いだろう。

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