反北朝鮮の秘密団体「千里馬民防衛」、仮想通貨で資金集め

「解放された北朝鮮訪問のためのビザ」

15万ウォン相当の仮想通貨で支払い、100万ウォン以上の高額スポンサーも

 2017年に暗殺された北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の息子キム・ハンソル氏を救出、保護しているといわれる「千里馬民防衛」(自由朝鮮)が、ブロックチェーンを基盤とする「仮想ビザ」の販売を始めたところ、わずか1日で1300万ウォン(約126万円)以上の支援が集まったことが判明した。また外信によると、この団体は最近発生した在スペイン北朝鮮大使館侵入事件の黒幕とも目され、関心が集まっている。

 「千里馬民防衛」は25日午前9時(韓国時間)から、ホームページを通して「ブロックチェーン・ビザ」の販売を始めた。暗号資産(仮想通貨)の「イーサリアム」1個(時価およそ15万2000ウォン=約1万4800円=相当)を価格として策定した。同団体は、ホームページに「解放後の自由朝鮮を訪問するため限定発給されるビザ。あなたの支援があるかぎり、絶対に失敗しない。永遠に感謝する」と記した。事実上、後援金集めのためビザ販売を始めたとみられている。

 イーサリアム取引の現況を示すウェブサイトによると、26日までにこのビザはおよそ90通が売れた。ビザの保有者は現在およそ60人。1人で7-8通のビザを購入しているケースも一部あった。100万ウォン(約9万7000円)以上を寄付する高額スポンサーが存在すると推定されている。この団体は、合計20万通のビザ販売を目標に掲げた。

 「千里馬民防衛」は、口座の追跡などに備え、保安が容易な暗号資産をスポンサー集めの手段として使用しているものとみられる。これに先立ち2017年3月から現在までの間に、代表的な暗号資産のビットコインでおよそ6400万ウォン(現在のレートで約621万円)相当の支援も受けていた。なお現在、これは大部分が引き出された状態だ。

ユン・ヒョンジュン記者
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