「文在寅の男」金宜謙報道官、巨額の不動産投機を妻のせいにして辞任

「私は知らなかった」「妻がやったこと」

 昨年7月にソウル市内の再開発地域で25億ウォン(約2億4000万円)相当の商業ビルを購入し、不動産投機などの指摘を受けている韓国大統領府の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が29日に自ら辞任した。昨年2月に報道官に就任してから13カ月。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日直ちに辞表を受理した。

 前日まで投機疑惑を否定していた金氏はこの日、メディアへのメッセージで「実際に辞任しようとすると、大統領府担当記者たちの顔が最初に目に浮かぶ」として改めて辞任の意向を表明した。ただし問題となったソウル市銅雀区黒石洞の25億ウォン相当のビル購入については「私は知らなかった。妻が私と相談せず決めたことだ」と主張した。金氏は「自宅の購入に対して夫が無能で怠惰、また絶好のチャンスの時にこれまで何度も繰り返されてきた決定障害に、妻は嫌気がさしていた」「これも私のせいだ」とも説明した。

 一方で不動産投機疑惑については認めず、大統領府官舎への入居で節約した伝貰(チョンセ=月払いするのではなく、まとまった資金を保証金として預ける賃貸住宅システム)の保証金4億8000万ウォン(約4700万円)を利用した事実や、不正融資疑惑などについての説明はなく、国民への謝罪もなかった。

 金氏は元ハンギョレ新聞の記者で、「文在寅の男」と呼ばれるほど文大統領の信頼が篤かった。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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