【社説】文大統領風刺の壁新聞を捜査、民主化勢力の反民主的行動

 捜査は犯罪行為に対して行うべきものだ。警察は当初「国家保安法違反」としていたが、これが風刺と分かると、今度は大統領に対する名誉毀損(きそん)や侮辱罪の適用を検討しているという。政府の政策に対する批判がなぜ名誉毀損や侮辱になるのか。警察は「屋外広告の違法設置」との見方も示したという。どんな口実を使ってでも処罰するということだ。現政権では「事実」を口にした場合でも、それが政権の気に入らなければ処罰を受けてしまうのだ。

 現政権による大統領選挙での世論捏造(ねつぞう)事件が発覚した際、警察は重要参考人の携帯電話さえ押収しなかった。事実上の政権擁護あるいは弁護をしながら証拠隠滅を助けたのだ。全国民主労働組合総連盟(民労総)が官公署を22回も無断で占拠したときも、警察は傍観し、現場で容疑者が連行されたのはたった4回しかなかったという。民労総が市民を血だらけになるまで暴行し、しかもそれが警察署で行われたときでさえ警察は何もしなかった。民労総は警察の取り調べを受けて出てくると、その警察署で記念写真を撮影した。ところが大学生が政権を批判すると警察はそれを力ずくで押さえ込み、民間人に対しては査察や無断家宅侵入を行っては「逮捕する」と平気で口にする。理解できないのは、彼らは何かあると口ではすぐ「民主化運動をやってきた」と自慢ばかりすることだ。

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