【コラム】朝鮮日報東京特派員が天皇即位の記事を書く理由

 このような状況でも、朝鮮日報が令和時代に関する記事を1面トップで書いて注目している理由は、日本で巻き起こっている令和旋風が尋常でないように見えたからだ。85歳の明仁天皇の生前退位決定は、国家指導者として大変賢明な決断だった。30年前の昭和(裕仁)天皇の死去による暗うつとした雰囲気の中で平成時代が始まった時とは違い、最近の日本は新たな機運にあふれている。20年間の不況を経てよみがえった経済を再び停滞させたくないという意志が感じられる。このムードを来年の東京五輪まで保ち、国のアップグレードを実現させたいという構想がうかがえる。

 韓国社会が究極として追求するロールモデルに日本がなることはない。依然として多様性よりも画一性の方が大きく見える国を、そのまままねる必要はないだろう。しかし、象徴に過ぎない天皇の交代儀式を通じて内部の確執を最小限に抑え、広く未来について語る点には注目すべきだ。過去に縛られ確執を拡散する国と、前を見据えて走っている国の差が大きく広がるのはあっという間だ。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

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