ソウルで金正恩氏賞賛イベント、一部国民に誤解招く恐れも

ソウルで金正恩氏賞賛イベント、一部国民に誤解招く恐れも

「金正恩氏の政治は愛と信頼の政治」

「北朝鮮の全ての住民から大きな支持を受けている」

 韓国の左翼系学生運動団体がソウル市内で開催した「金正恩(キム・ジョンウン)の研究・発表大会」で上記のような声が相次いだ。大会の様子はネットでライブ中継され、北朝鮮の金正恩・国務委員長の発言を歌詞とした歌や、金正恩氏の業績を紹介する動画なども映し出された。この大会は「韓国大学生進歩連合」と名乗る団体が8日、ソウル市中区明洞のヒャンリン教会で開催した。昨年11月に「花の波・大学生実践団」と名乗る団体を立ち上げ、金正恩氏のソウル訪問を歓迎する雰囲気を高めようとしたのもこの団体だ。

 主催者側は大会の趣旨について「北朝鮮についてよく理解すれば、統一を前倒しできる」「北朝鮮について理解するには金委員長についてよく理解しなければならない」などとホームページ上で訴えた。研究のテーマは「金委員長の大胆な政治」「金委員長の民族愛」などだ。出席者は発表当日、「全ての予想を上回る破格の歩み」「民族を一つとする同胞愛」などと題する研究成果を発表した。

 金正恩氏の政治について発表したグループは「(金正恩氏は)政権に就いてから8年で北朝鮮の全ての住民から大きな支持を受けるようになった」と評した。核ミサイルの開発やミサイル挑発も称賛した。金正恩氏は昨年行った新年の演説で「米本土全域が核の射程圏内」「私の机にも核のボタンがある」などと述べたが、これについて発表者は「世界最強の米国を相手にした大胆かつ次元の違った外交力」と称賛した。2013年に金正恩氏は北朝鮮の江原道中部戦線を視察したが、これについては「軍の統帥権者が南側(韓国)との距離がわずか350メートルの最前線を訪問した。これは世界的に見ても珍しい」と主張した。

 「金委員長の繊細さ」という主題の発表では「(金正恩氏は)愛と信頼の政治を行っている」との主張がでた。韓国における世論調査も活用された。「南北首脳会談の際に金委員長が示した謙遜な態度により、わが国民の金委員長への信頼度は77.5%を上回った」などと伝えた。

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