【社説】「ファーウェイに問題なし」韓国大統領府の拙速な判断が招いた米国の反発

 韓国大統領府は「ファーウェイ製の通信設備を使用しても軍事面、安全保障面に影響はない」との考えを示しているが、これに対して米国のハリス駐韓大使は本紙とのインタビューで「同意しない」と明言した。ハリス大使は「(中国)政府から統制を受けているファーウェイのような企業から通信設備を購入するのであれば、これを厳しく注視しなければならない」と指摘した。大統領府はファーウェイ製設備の購入について「企業が決めること」との考えを示したが、これについてもハリス大使は「米国はファーウェイ問題を国の安全保障という観点から取り扱っている。韓国大統領府もこの点に留意すべきだ」として大統領府に反論した。

 ハリス大使は今月7日と5日にも「サイバーセキュリティーは同盟国の通信を守る非常に重要な問題」という趣旨の発言を行った。他国に駐在する大使は駐在先の政府に圧力を感じさせないよう配慮するはずだが、ハリス大使はわずか10日ほどの間に3回も韓国大統領府の考えに反する見解を語った。「ファーウェイ製の通信設備を導入すれば、韓米間の情報共有に問題が生じる」と警告まで行った。

 「ファーウェイ製の通信設備はセキュリティー上問題」とする米国の主張については、今も世界的に大きな議論となっている。韓国大統領府は「セキュリティー上の問題はない」と主張しているが、軍事安保支援司令部(旧陸軍機務司令部。軍の情報部隊)主催の会議では複数の専門家から「極秘の経路(バックドア)を通じて通信網にアクセスしているかどうかは、メーカー以外は確認が不可能だ」「国の基幹通信網への合法的な侵入も可能だ」などの指摘が相次いだ。米国の同盟国などは「セキュリティー上の懸念が解消されていない」としてファーウェイ製の通信設備導入に慎重だ。

 韓国政府は核ミサイルから自国を守る米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」について、「環境影響評価に時間がかかる」との理由で正式配備を2年以上にわたり先送りしてきた。中国の反発を恐れているからだ。その韓国政府が米国の反ファーウェイの要請については「ファーウェイを使っても問題ない」と明確な立場を示した。これでは米国から「韓国はどこの同盟国なのか」という声が出るのも当然ではないか。

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