イランで仲裁外交の安倍首相、「手ぶら」で帰国

日本の存在感見せようとするも「もくろみ」外れる

 米国とイランの仲裁をしようとテヘランを訪れ、14日午前に帰国した日本の安倍晋三首相の表情は硬かった。安倍首相は米国とイランの間にある確執を緩和して、日本の国際的な存在感をアピールしようという「野心」を持って12日からイランを訪問していた。しかし、安倍首相のイラン訪問に合わせて起こったと見られるタンカー攻撃で緊張はさらに高まった。米国が「攻撃の背後にはイランがいる」と名指ししたのも、安倍首相を困惑させた。イランが米国との交渉を拒否するとの見解をいっそう明確に示したことで、安倍首相に対しては「成果なく手ぶらで帰ってくることになった」との批判も出ている。

 一部には、安倍首相が米国の強硬な姿勢を示そうとしているイランに「逆利用」されたという見方もある。イランの最高指導者ハメネイ師は13日、安倍首相と会い、「私は、トランプはメッセージを交わすに値する相手ではないと思う。我々は米国と交渉しない」と語った。安倍首相はトランプ大統領の「イランの政権交代は望んでいない」というメッセージを伝えたが、ハメネイ師は「それはうそだ。米国が(イランの)政権を交代させられるなら、とっくにそうしているだろうが、彼らにはそれだけの能力がない」と反論した。

 安倍首相は仲裁外交を通じて米・イラン間の対話チャンネルを作る役割を務めることで、「グローバル・プレーヤー」になる足がかりを作ろうという構想を持っていた。このため、先月日本を国賓訪問したトランプ米大統領と、対イラン仲裁外交について数回協議していた。「中東の平和と安定のために可能な役割を果たしていきたい」という意欲も見せていた。だが、タンカー襲撃事件が重なり、安倍首相の政治的な立ち位置にケチが付いたとも言える。安倍首相のイラン訪問が来月の参議院選挙の争点になる可能性も取りざたされている。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員
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