【コラム】康京和外相は「人形」にすぎない

 日本の安倍晋三首相は、対日強硬一辺倒の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と韓国に向かって「愚かだとしか言いようがない」と言ったという。当時日本は「インド・太平洋戦略」を推し進めながら、米国を説得していた。米国、日本、オーストラリア、インドがインド・太平洋で中国を包囲し抑制しなければならないという同戦略は、現在そのまま実行されている。米国は歴史と伝統が備わった「太平洋司令部」という名称を「インド・太平洋司令部」へと変更した。韓国が含まれていないにもかかわらず、在韓米軍と韓米連合司令部の指揮機関名が変更された意味合いについては、韓国国内ではほとんど論議されなかった。日本は中国に次いで空母2隻を導入するようになる。これは米国も承認済みだ。もともと親日国家であるインドは、日本とマラッカ海峡近くで1年に5回も合同軍事演習を行った。中国がインド洋に確保したスリランカ海軍基地の近くに、日本とインドが海軍基地を建設する。韓国油槽船はこの基地の前を通ってマラッカ海峡に進入しなければならない。「愚かだとしか言いようがない」という言葉が「韓国の国家戦略は何なのか」を問う質問ならば、一体何と答えるのだろうか。北朝鮮に対する太陽政策がその回答なのか。太陽政策は国家戦略なのか、それとも政権戦略なのか。

 現政権が発足して以来、韓半島(朝鮮半島)の平和プロセス、板門店宣言、平壌共同宣言、朝鮮半島の運転手論、促進者論、グッド・イナフ・ディール(十分いい取引)、新南方政策、新北方政策、新ベルリン宣言、朝鮮半島新経済地図、対日2トラック外交など、宣言された国家戦略は数知れない。今回新たにオスロ宣言までが飛び出した。国家戦略が多いということは、その国がその戦略を実践するだけの力を備えているという意味でなければならない。

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  • ▲楊相勲(ヤン・サンフン)主筆

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