韓国気象庁の人工降雨実験予算、13回分残っているはずなのに…

 韓国気象庁が提出した補正予算26億ウォン(約2億4000万円)について、「十分な検討がないまま強引に編成された」という声が上がっている。気象庁は今年の予算案に人工降雨実験予算8億ウォン(約7400万円)と気象観測用ドローン購入・運用費6億ウォン(約5600万円)を追加編成したが、どちらの事業も現実性に欠けるとの指摘だ。

 気象庁は今年、人工降雨実験を合計15回実施するとして既に8億8900万ウォン(約8200万円)の予算を確保している。だが、これまでに行われた実験はたった2回に過ぎない。予定されている実験はあと13回も残っているのに、今年さらに10回実施するとして8億ウォンを追加編成したものだ。気象庁は今年1月にも大統領のPM2.5など粒子状物質対策指示により急きょ実施した人工降雨実験が失敗に終わっており、「拙速だ」と批判された。国会の金学容(キム・ハクヨン)議員=自由韓国党=は23日、「今年下半期に人工降雨実験を一気に20回以上も実施するのは現実的に不可能に近い」と述べた。

 気象観測のため1機約5500万ウォン(約510万円)のドローン10機を購入するというのも現実味に欠けると指摘されている。現行の航空安全法によると、韓国空軍と地方航空庁の事前飛行承認を受ける必要があるが、現在も空軍側との協議が終わっておらず、常時観測は難しいとのことだ。

ソン・ホヨン記者
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