【コラム】「英雄」ペク・ソンヨプたたきの精神構造

 神父の咸世雄(ハム・セウン)氏はペク氏のことを「謝罪しない悪質な親日派」だと攻撃した。野党代表がペク氏を訪ね、国家安全保障に懸念を表明した直後のことだった。筆者が咸氏の名前を初めて聞いたのは35年前、咸氏が自分の運転する車で7歳の子どもをひいた死亡事故を起こした時のことだ。自責の念に駆られた咸氏が神父としてやっていけるか真剣に心配していた信者の姿を覚えている。純真な時代だった。その後、咸氏は猛烈に他人の過ちを追及するようになる。80代になった今でも100歳を超える人に口を慎まない。死亡事故を起こしたせいで咸氏を「殺人者」呼ばわりすることはできないように、命令を受けて転戦した部隊の性格を根拠に「悪質な親日派」などと攻撃してはいけない。ところが、咸氏はそういう常識的なものさしを自分と取り巻きにだけ適用する。ペク氏を攻撃する人の多くの精神状態と身の処し方も咸氏と似ている。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)副局長兼社会部長

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