日本が全ての外交官に日本酒教育を行って送り出す理由

日本が全ての外交官に日本酒教育を行って送り出す理由

日本の食文化を伝える先兵に

 日本政府は7月から海外の大使館や領事館などに赴任する職員全員を対象に「日本酒研修」を行っている。「日本酒は日本の食文化を世界に広める道具として有効」との判断に基づき、外交官を「日本食を伝える先兵」として活用するのがその狙いのようだ。

 日本酒は韓国で通常「酒(さけ)」と呼ばれる日本の清酒を意味する言葉だ。日本政府は、外交官が酒の中でも「純米大吟醸」を英語で説明できるよう教育を行う方針だ。「純米大吟醸」とは搗精(とうせい)度が50%以下(大吟醸)の米100%(純米)から作られた高級酒のことだ。

 当初は外交官への「日本酒研修」は希望者を対象に行われていた。ところが酒が輸出品の中で注目を集めるようになると、全職員を対象とした基本研修に変更されたという。日本経済新聞が先日報じた。外交官を通じて酒の魅力を全世界に伝えるのがその狙いだ。

 日本は世界150以上の都市に大使館や領事館などおよそ250の公館を設置している。派遣されている職員は3500人以上だ。これらの職員は海外に赴任する2-3カ月前から基本的な研修を受ける。日本酒研修では奈良時代から米こうじを使った醸造法が確立されたとする酒の歴史、さらに試飲の方法などについて教育を受ける。

 過去には日本の海外公館でも来客を迎えるときはワインを出すのが普通だったが、最近は酒を紹介する機会を徐々に増やしている。日王の誕生日パーティーでは最初から各公館で日本酒によって乾杯するよう定める内規までまとめたという。日本経済新聞が伝えた。

 日本政府による輸出奨励や日本食の人気に力を得て、酒の輸出量も急速に増加している。日本酒造組合中央会によると、2001年にわずか12億円だった酒の輸出額は、18年には222億円へと20倍近くに成長した。

東京=チェ・ウンギョン特派員
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