李石基、朝鮮日報を訴えた「スパイ活動報道」損賠訴訟で敗訴が確定

李石基、朝鮮日報を訴えた「スパイ活動報道」損賠訴訟で敗訴が確定

 李石基(イ・ソッキ)元統合進歩党議員が、報道内容によって自身の名誉が傷つけられたとして朝鮮日報とTV朝鮮を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、同議員の敗訴が確定した。

 大法院(最高裁)2部(主審:ノ・ジョンヒ大法官)は、李元議員が朝鮮日報とTV朝鮮などを相手取って起こした損害賠償請求訴訟の上告審で、原告敗訴との判決を下した原審を確定させたと21日明らかにした。

 朝鮮日報とTV朝鮮は2013年9月、内乱扇動容疑などで逮捕された李元議員について「北朝鮮のためにスパイ活動をしたと見なければならない」「李元議員が息子に主体思想(北朝鮮および朝鮮労働党の政治思想)を徹底的に勉強するよう言っていたことが分かった」などの内容を報道した。

 これに対し、李元議員は「虚偽の事実によって名誉を傷つけられた」として、慰謝料1億ウォン(現在のレートで約884万円)の支払いを求める訴訟を提起した。

 一審と二審は「悪意的だとか、甚だしく軽率な攻撃によって相当性を顕著に失ったと考えるのは困難だ」として「報道当時、李元議員は現役の国会議員で、価値観・世界観まで国民の健全な監視と批判の対象だった」と指摘した。

 その上で「(李元議員の)犯罪(容疑)内容は、国会議員が犯したとは到底信じられないほど衝撃的だった上に、事案が極めて重大で、各種の疑惑を迅速に報道しなければならない公益上の必要性が大きかった」とも説明した。

 さらに「国会議員の神聖な義務を根源的にないがしろにする内容の容疑で捜査を受ける状況であれば、関連する報道は、メディア本来の機能である監視・批判・けん制が全て可能になるよう幅広く保障されなければならない」と指摘した。

 大法院も原審の判断に誤りはないとの見方を示した。

 李元議員は15年1月、内乱扇動などの罪で懲役9年、資格停止7年の刑が確定し、現在は収監されている。

オ・ギョンモク記者
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