米シンクタンク「米国大使呼んだ文政権、自分だけが正しいと主張」

 韓国外交部が28日にハリー・ハリス駐韓米国大使を呼んで、青瓦台の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に対するトランプ政権の公の場での批判を「自制してほしい」と抗議したことについて、米国の専門家たちは「韓米間の緊急危機管理が必要だ」と主張している。また、韓米の確執が深まれば、在韓米軍削減というカードが切られる可能性があるとの予想も飛び出した。

 米国のシンクタンク「民主主義守護財団」のマシュー・ハ研究員は同日、「まだ韓米同盟の構図が崩れたとは思わない」と言いながらも、「文在寅(ムン・ジェイン)政権は常に自分たちだけが正しいと主張するので、対話を通じた解決が容易でない傾向がある」「現在は韓米外相級電話会談など緊急危機管理が必要な状況だ」「GSOMIA破棄は在韓米軍と米国の安保にも直接影響を与える。韓国は米国の安保懸念に共感しようという努力をしなければならない」と語った。

 匿名希望のシンクタンク関係者は「韓国外交部がハリス大使に正式に抗議したことで、トランプ政権内における文在寅政権への反感はさらに大きくなるだろう」「問題は、トランプ大統領がこの問題をどう感じているかということだ」と言った。同盟を重要だと考えておらず、長期的には在韓米軍を撤収させたいと思っているトランプ大統領としては、「韓国は米国とたもとを分かとうとしている」と感じているかもしれない、ということだ。

 米タフツ大学のイ・ソンユン教授は26日、米国の政治専門紙『ザ・ヒル』への寄稿文で、GSOMIA破棄による韓米衝突を懸念し、「韓国で広まっている反日感情が反米感情にならないよう、発言や行動を慎重にし、韓国を侮辱してはならない」と書いた。だが、その一方では、「トランプ政権は韓国と日本に(衝突するという)進路を変える必要があるとのシグナルを送るべきだ」「(このようなシグナルは)声明や非理性的な防衛費分担金要求ではなく、在韓米軍削減のための『構造調整』交渉でのみ伝えられる」と述べた。韓国が最後まで米国の意向に反すれば、在韓米軍削減というカードを切ることも検討しなければならないという意味だ。

ワシントン=趙義俊(チョ・ウィジュン)特派員
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