朝鮮大の研究団「韓国人、西洋人よりアルツハイマーにぜい弱」

朝鮮大認知症国策研究団、新たな遺伝子変異を究明
「ハイリスク群の選別検査法を開発…来月光州で試験サービス」

 韓国人を含む東アジア人の認知症発病率が、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均より1.3倍以上高く、韓国人や日本人は米国人に比べアルツハイマー型認知症の発病年齢が平均で2年以上若いという研究結果が示された。これまで、西洋人に比べ東アジア人の方がアルツハイマー型認知症にかかりやすいという事実が学会で何度も報告されていたが、これまで原因は明らかになっていなかった。

 朝鮮大の認知症国策研究団は最近、認知症を誘発する遺伝子として知られるアポE(ApoE)e4型遺伝子に認知症を誘発する新たな遺伝変異が存在し、この遺伝変異がある人は認知症の発病率が2.5倍高くなるとの事実を突き止め、研究結果を国際学術誌『ジャーナル・オブ・クリニカル・メディスン』(IF5.69)に発表した。

 今回新たに明らかになった認知症誘発の遺伝変異は東アジア人に高い頻度で存在し、これによって韓国人が西洋人に比べアルツハイマー型認知症にかかりやすいと研究団は明らかにした。

 研究団は、韓国人約1万8000人、日本人約2000人、米国人約2万2000人など合わせて4万人以上の遺伝体分析とMRI(磁気共鳴画像)脳画像分析などを通じて実証的に確認し、このような結果が出たと付け加えた。

 イ・ゴンホ認知症国策研究団長は「今回の研究結果を土台に、東アジア人のアルツハイマー型認知症の発病リスクを正確に予測し、認知症のハイリスク群を事前に選別できる遺伝子検査法を開発した」として「綿棒を使った簡単な口腔上皮検査だけで分析が可能なため、保健所や認知症安心センターなどで幅広く適用できるだろう」と話した。

 研究団は、早ければ来月から光州広域市と連携し、地域の保健所や認知症安心センターを通じて認知症ハイリスク群を選別する試験サービスを実施し、正確度が立証されれば全国的に普及させる計画だ。

 選別検査を通じて認知症ハイリスク群と判別されれば、MRI検査とPET(陽電子放出断層撮影)検査などを通じ、アルツハイマー患者を早期に発見できると研究団は期待している。

 認知症研究団は今回の研究結果に対する国内特許登録をすでに終えており、米国・欧州・中国・日本などで海外特許を出願中だと明らかにした。

光州= キム・ソンヒョン記者
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