「世界を変えるスタートアップ」…韓国系の20代事業家が米で突風

人工知能で法案通過予測、米「フィスカルノート」創業者のティム・ファン

2800億ウォンの投資を誘致…米政府・議員・裁判所のビッグデータ

AIによってリアルタイムで分析し情報提供、ウーバーやマクドナルドなど5000社超の顧客

エコノミストグループの政治メディアを買収…20代でメディアのオーナーの座に

 人工知能(AI)によって米国の政治の場を揺り動かそうという韓国系の若い創業者が、米国のスタートアップ業界で注目を集めている。シリコンバレーでは「第二のマーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)」という声まで出ている。主人公は、データ分析サービス企業、フィスカルノート(FiscalNote)創業者で最高経営責任者(CEO)のティム・ファン(韓国名:ファン・テイル)=27=だ。この20代の青年は2013年に創業して以降、米ヤフーの創業者のジェリー・ヤン、米国の億万長者でNBA(プロバスケットボール)ダラス・マーベリックスのオーナーであるマーク・キューバンら、投資を確実に成功させるといわれるベンチャー投資家から総額2億3000万ドル(約244億円)の投資を引き出した。

 2014年に米CNN放送は、フィスカルノートを「世界を変える10大スタートアップ」に選出した。また16年に米誌フォーブズはファン代表を「30歳以下の有望株30人」、世界経済フォーラム(ダボス・フォーラム)は「テクノロジーパイオニア」に選定した。

 8月23日(現地時間)に米カリフォルニア州サンノゼで開催された韓国系によるスタートアップの会「82スタートアップ」の舞台に立ったファン代表は「もともと政治家になりたかったが、技術の方が政治より速く動く上、あらゆることを変えるのを目の当たりにして、創業を決心した」と話した。「私は、政治を通じてヘルスケア関連法案を変更しようと取り組んでいるときに、親しい友人がモバイル用アプリを開発してわずか1年で数万人の医師と患者を直接結びつけるのを見て『いったいこれは何なんだ』と思った」というわけだ。

シリコンバレー=パク・スンチャン特派員
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  • ▲人工知能(AI)を政治に適用し、特定の法案の通過確率、上下院議員の性向を基に賛成・反対まで予測するサービスを開発した、フィスカルノートの創業者でCEOのティム・ファン(27、右)。左は法案関連の各種データを分析して表示するフィスカルノートのサービス画面。/ブルームバーグ、フィスカルノート

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