ドナルド・トランプ米大統領が23日(現地時間)、「ノーベル平和賞が公正に審査されるならば、さまざまな点から私がノーベル賞を受賞することになるだろう」と発言した。トランプ大統領は過去にもノーベル賞問題に数回言及したことがあり、主要な国際的懸案を自身のノーベル賞受賞問題に結びつけているのではないかとの見方がある。
トランプ大統領は同日、米ニューヨークで、国連総会に合わせて行われたパキスタンのイムラン・カーン首相との首脳会談冒頭、ある記者が「(パキスタン・インド間の)カシミール問題を解決したらノーベル賞を受賞できるだろう」と言ったところ、「彼ら(ノーベル委員会)は公正でない」と答えた。そして、「彼らは(バラク)オバマが大統領になった直後にノーベル賞を与えた。彼(オバマ)は自分がなぜ賞をもらったのか分かっていなかった。それは私と彼の意見が唯一、一致した部分だ」と言った。
トランプ大統領はこれまで、北朝鮮の核問題に関して、ノーベル賞に対する意欲を隠すことなく言及してきた。トランプ大統領は今年2月にベトナム・ハノイで行われた第2回米朝首脳会談の前、「(日本の)安倍晋三首相はノーベル平和賞を与える人々に送った非常に美しい5枚つづりの書簡のコピーを私にくれた」と語った。また、昨年5月に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が青瓦台の会議で、「ノーベル賞はトランプ大統領が受け取るべきだ」と述べたことについて記者が尋ねると、「提案に感謝する。非常に寛大な言葉だ」と言った。昨年4月に米ミシガン州で行われた遊説では、支持者が「ノーベル」と連呼すると、トランプ大統領は「すてきなことだ」と話した。
一方、同日行われた韓米首脳会談で、トランプ大統領が記者の質問に対する回答を「独占」したため、「外交上の礼を欠いている」と批判が巻き起こっている。トランプ大統領は隣に文大統領が座っている中、北朝鮮や中東問題などについて記者と17回、質疑応答のやり取りをしたが、すべて1人で答えた。記者が「北朝鮮の短距離ミサイルについて文大統領の意見を聞くことができるか」と質問した時も、トランプ大統領はその質問すら横取りして、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、朝鮮労働党委員長)とそのような問題は協議していない」と答えた後、「ありがとう」と記者会見を自ら締めくくった。トランプ大統領は今年4月にワシントンで行われた韓米首脳会談でも10以上の質問に対して1人で答えた。