李克強、サムスン西安半導体工場を視察…「半導体崛起」協業もくろむ中国

 中国の李克強首相が14日、サムスン電子の中国・西安にある半導体工場を視察した。中国の半導体分野での急浮上をけん制する米国に対抗し、韓国との協力強化に向けたシグナルを送ってきたとみられる。

 中国情報網によると、中国の権力序列2位の李首相は同日、西安のサムスン半導体工場を訪問した際「中国の対外開放の門は今後ますます大きく開くだろう」として「サムスンを含む各国の先端技術企業各社が中国で投資を拡大することを歓迎する」と述べた。

 李首相は「中国市場は広大で、産業が中低付加価値から中高付加価値へと躍進し、巨大なビジネスチャンスが埋もれている」と強調した。さらに「知的財産権を厳格に保護し、中国に登録した全ての国内外企業を同等に扱う」と明らかにした。

 李首相は「数年間にわたるサムスンと中国の協力は、先端技術での協力が高付加価値の成果を必ずもたらすということを証明している」と述べた。

 中国情報網はこの工場について、サムスン電子が中国で設立した子会社と紹介し、これまで108.7億ドルが投じられ、第2期プロジェクトが進行中で総投資規模が150億ドルに達するとみられると伝えた。

 サムスン電子は、昨年SKハイニックスや米国マイクロン・テクノロジーなど世界的な半導体メモリー3社に対する中国当局の独占禁止法違反調査が進められる中で、今回の中国高位指導者によるサムスン工場訪問が行われたことから、今後の中国事業の見通しに肯定的なシグナルをもたらすと期待している。

 李首相によるサムスン中国半導体工場の視察には、苗ウ・中国工業情報化部部長(長官)らが同行した。サムスンではファン・ドッキュ中国サムスン社長らが案内した。

 中国は昨年4月、習近平国家主席が半導体工場視察としては初めて、当時武漢でNANDフラッシュメモリー工場の建設を急ピッチで進めていた清華紫光集団の系列会社の長江メモリ(長江存儲、YMTC)を訪問し「半導体技術で重大な突破口を早急に準備し、世界の半導体メモリー技術の頂点に上り詰めなければならない」と強調するなど、半導体での急浮上に向けた意志を誇示してきた。

 YMTCは独自のNANDフラッシュ量産技術「エクスタッキング技術」を適用した64層NANDフラッシュの量産を最近開始したのに続き、90層をスキップして来年には128層の生産に乗り出すことを決めるなど、先進企業との技術格差を詰めるため開発に拍車をかけている。

オ・グァンジン情報科学部長
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