韓銀の内部報告書「最低賃金・52時間制の影響、昨年の自営業廃業率89%に」

 韓国銀行は最近の内部報告書で最低賃金引き上げ、労働時間の週52時間上限制が労働市場全体に困難をもたらしたと分析した。文在寅(ムン・ジェイン)政権が目指す「労働尊重社会」に移行する過程で中小企業、自営業者が真っ先に打撃を受けたとも指摘した。

 野党・自由韓国党の沈在哲(シム・ジェチョル)議員の事務所が16日入手した韓国銀行大邱慶北本部の「最近の雇用環境変化に伴う大邱・慶北地域の雇用方案」と第する報告書は「最低賃金引き上げ、労働時間短縮に代表される雇用政策の変化によって、自営業者の廃業が増えている」と指摘した。文政権は非正社員の正社員化、最低賃金引き上げ、労働時間短縮で雇用を創出すると言っているが、中小企業と自営業の市場が打撃を受けた格好だ。報告書はまた、「政府の意図とは異なり、自営業者の反発と危機が予想を超えた」とし、「最低賃金引き上げが低賃金労働者の生活にプラスになったとの主張もあるが、労働市場全体の困難は続いた」と分析した。

 報告書は「政府は労働市場の否定的な指標よりも肯定的な効果を強調しようとするが、労働市場と所得二極化の指標はいずれも好ましくない成果を示した」とした。有利な数値だけを選んで宣伝する文政権の姿勢を遠回しに批判した格好だ。青瓦台の黄悳淳(ファン・ドクスン)雇用首席秘書官は今年8月の雇用動向について、「雇用の回復は明らかだ」としたが、実際には税金で創出した高齢層の「短期アルバイト」が新規就業者の86%を占めた。韓銀は今回の報告書で、「自営業者の廃業率が2016年の77.7%から18年には89.2%へと大幅に上昇した」「18年の統計庁による調査によれば、韓国の起業3年目での生存率は約40%で、5年目での生存率は27.5%にすぎない」とする統計を示した。

 この報告書は7月に作成されたもので、大邱・慶尚北道地域の雇用にどんな変化があったかを記述している。報告書は「文政権の労働尊重社会への移行が低賃金・長時間労働を比較優位としてきた大邱・慶北地域の産業界にとって大きな苦難となっている」とした。沈議員は「貧富の差が拡大し、庶民の生活が苦しくなった事実をこれ以上隠すことができなくなり、韓銀内部からも文政権の経済の実情に対する批判が出ている」と指摘した。

キム・ヒョンウォン記者
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