国防科学研究所でロケット燃料の爆発事故、1人死亡6人負傷

液体と固体の混合燃料「ジェル推進体」の実験中に爆発

韓国軍「ミサイル技術向上の圧力が強い中で事故が起こった」

 13日午後4時24分ごろ、大田市にある国防科学研究所(ADD)の実験室で爆発事故が発生し、1人が死亡6人が負傷した。彼らは液体燃料と固体燃料の混合型となるジェル推進体燃料の実験中に事故を起こしたという。ジェル燃料は液体燃料の高い性能と固体燃料の安定性という双方の強みを生かした新しい技術で、戦術ミサイルに主に使用されるという。北朝鮮による相次ぐミサイル挑発を受け、韓国軍ではミサイル技術向上を求める圧力が強くなっていた。このような中で新技術の開発を進めていたところ、今回の事故が起こったということだ。

 大田消防本部や研究所などによると、事故によって30歳の研究員1人が死亡し、6人が負傷して病院で治療を受けている。負傷者のうち1人は重傷だが、残り5人は軽傷のようだ。

 消防署の関係者によると、事故が発生したのは研究所内のジェル推進体燃料実験室だった。固体状の燃料をジェル状にした後、推進体に注入しながら流量を測定する際に爆発が起こったと推定されるという。流量実験は燃焼器に燃料が設計通り注入されるか確認する際に必要なプロセスだ。

 研究所の関係者は「実験していた主燃料はロケット推進用の燃料として使われる工業用ニトロメタンで、死亡した研究員は現場で流量の計測をしていた」と説明した。

 研究員らは防護服ではなく通常の服装で実験していた。この研究所はさまざまな種類の軍事兵器を開発し実験を行うところで、セキュリティー等級が最も高い国家保安施設だ。

大田=禹正植(ウ・ジョンシク)記者
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