【コラム】中国式「PM2.5報告書」

 中国側がこのような態度を取っているのにもかかわらず、韓国政府は平然としている。アン・ビョンオク大統領直属国家気候環境会議運営委員長は先月21日にある討論会に出席した際、今回の報告書に言及し、「国民が科学的な結果をきちんと認識できるよう科学的・政策的領域でも努力しなければならないが、メディアの役割が最も重要だ」と述べた。メディアが中国から来た粒子状物質の影響を過度に強調しているということだ。

 もちろん、粒子状物質問題を解決するため、国内の排出量を減らさなければならないのはまぎれもない事実だ。「責任をめぐって中国と攻防を繰り広げるよりも、相互協力の姿勢が必要だ」という潘基文(パン・ギムン)国家気候環境会議委員長の言葉も正しい。だが、国内で高濃度の粒子状物質が発生している時、中国から来た粒子状物質の影響について中国側の責任認定がなければ、相互の積極的な共助要請は難しい。

 先月20日、「今回の報告書以降の計画はどうなっているのか」という記者の質問に、韓国環境部のある関係者は「まだ後続研究については決まっていない。これだけの結果を引き出すのも本当に大変だった」と答えた。いくら大変だったとしても、韓中日の粒子状物質研究が中国に免罪符を与えるようなところでストップしてはならない。

社会政策部=キム・ヒョイン記者

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