「民弁は北朝鮮の弁護士」名誉毀損には当たらず=韓国大法院

 韓国の弁護士団体「民主社会のための弁護士会(民弁)」について、「民弁は北朝鮮の弁護士だ」という趣旨の発言をソーシャルメディア上で行い、民弁側から名誉毀損で損害賠償を求められていた河泰慶(ハ・テギョン)国会議員(正しい未来党)の裁判で、大法院は15日までに、名誉毀損には当たらないとの判断を示した。

 河議員は2015年3月、金基宗(キム・ギジョン)氏が米国のリッパート駐韓大使を襲撃した事件について、フェイスブックに「金基宗の弁護士は民弁所属だが、頭の中は『北弁』(北朝鮮の弁護士)だ」と投稿した。民弁は河議員の表現が名誉毀損に当たるとして提訴。一審は原告敗訴、二審は原告が勝訴した。大法院は「『北弁』という用語が「従北(北朝鮮追従)弁護士」を意味するのかどうか明確ではない上、事実の摘示ではなく、意見の表明と見なす余地がある」として、二審判決を破棄し、審理を差し戻した。

 一方、ソウル中央地裁は15日までに、民弁が集会・デモの自由を侵害されたとして、国を相手取り起こした訴訟で、一審判決を覆し、民弁敗訴の判決を下した。2013年の双竜自動車工場占拠事件当時、民弁の弁護士が加わった汎国民対策委員会はソウル市の大漢門付近で集会を行うと警察に届け出たが、警察は付近を封鎖して集会を阻止した。これについて、民弁は国を相手取り、損害賠償を起こし、一審は300万ウォンの賠償金の支払いを国に命じた。しかし、同地裁は「民弁は集会の主催者や参加者とは見なせず、国には民弁に賠償を行う責任がない」と指摘した。

ヤン・ウンギョン記者
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