デュポン、韓国にフォトレジスト工場を設置へ

 世界的な化学素材メーカー、デュポンが半導体の重要素材であるEUV(極端紫外線)用フォトレジストの工場を韓国に設置することを決めた。今年から来年にかけ、忠清南道天安市に工場を建設する計画だ。

 韓国産業通商資源部によると、デュポンはEUV用韓国でのフォトレジストの開発と工場設置に2800万ドル(約30億7000万円)を投資することを決め、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)に投資申告書を提出したという。

 デュポンは全世界70カ国余りに子会社163社を保有しており、韓国では1998年から子会社のローム・アンド・ハース電子素材コリアを通じ、天安で工場2カ所を操業し、半導体回路基板用の素材や部品を生産してきた。

 EUV用フォトレジストは日本が韓国への輸出を規制している代表的品目だ。日本は昨年7月、半導体・ディスプレー用の重要素材であるEUV用フォトレジスト、高純度フッ化水素、フッ化ポリイミドの韓国への輸出規制を強化した。

 成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官は8日、米シリコンバレーでデュポンのジョン・ケンプ社長と会い、今回の投資計画を最終確定した。ケンプ社長は「EUV用フォトレジストの開発、生産のため、今後韓国国内の主な需要先と製品実証テストを行うなど緊密に協力していく」と述べた。

 産業通商資源部は「EUV用フォトレジストは現在主に日本からの輸入に依存しているが、今回の投資誘致を通じ、欧米企業に供給先を多角化することができ、意義が大きい」と評価した。

アン・ジュンホ記者
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