ロイター「『パラサイト』証明書偽造シーン、チョ国疑惑を連想させる」

英紙エコノミストも昨年10月「韓国人は前法務部長官疑惑に激怒」

 海外メディアではアカデミー作品賞を受賞した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』(以下、『パラサイト』 原題『寄生虫』)を紹介するにあたり、チョ国(チョ・グク)前法務部長官一家の疑惑をあらためて取り上げている。「チョ国疑惑」こそ『パラサイト』が描いた不平等や貧富の格差といった韓国社会の断面そのものだということだ。

 ロイターは10日(現地時間)、「韓国の深い社会分裂を見せた『パラサイト』」という見出しの記事で、「映画『パラサイト』の中に出てくる学歴偽造シーンはチョ国前法務部長官の疑惑を思い起こさせる」と報道した。映画『パラサイト』でギテク(ソン・ガンホ)の息子ギウ(チェ・ウシク)は金持ちの娘の家庭教師を引き受けようと、大学在学証明書を偽造する。チョ国前長官夫妻は息子と娘の表彰状やインターン活動証明書などを偽造したという疑惑が持たれている。さらに、ロイターは「チョ国前長官は起訴されたが容疑を否認している。(そのため、)文在寅(ムン・ジェイン)政権を支持した多くの若者を失望させた」と報じた。

 米紙ワシントンポストも先月、映画『パラサイト』関連記事で「チョ国疑惑」に言及した。「韓国での職業は血縁や地縁によって左右される。チョ国前長官は娘の不公正な医学部入学を含め、さまざまな不正に関して論議が起こると、長官職を辞した」と紹介した。

 英紙エコノミストは昨年10月、「大統領は韓国人に公正な社会を約束した」という見出しの記事で、「韓国人は法務部長官の疑惑に激怒した。文大統領は公正な社会を約束したが、チョ国前長官を任命する前に、彼の娘が入試の過程でさまざまな特恵を受けていたことが明らかになった」と報道した。その上で、「不平等を描いた映画『パラサイト』が韓国で観客1000万人を突破したことは驚くべきことではない」と評した。

カン・ダウン記者
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