北ATACMS、上下に3回動いて迎撃を回避

上昇・下降を繰り返し迎撃困難...実戦配備が目前のもよう

 北朝鮮が今月21日「北朝鮮版ATACMS(エイタクムス)」ミサイルによる挑発を行った際、迎撃を回避する「フルアップ(急上昇)機動」を複数回行った状況が捕捉された。数百個の子弾をばらまくことでサッカー場3-4面に相当する広さを焦土化する北朝鮮版ATACMSミサイルは、韓国空軍の滑走路を無力化する北朝鮮の主要な新兵器に挙げられている。韓国軍のミサイル防御網に根本的な補完が必要との指摘も出ている。

 ある韓国軍関係者は25日「先日北朝鮮が公開した写真を詳しく分析した結果、ATACMSの軌跡が描かれた地図が捕捉された」「軌跡を見ると、ATACMSが少なくとも3回フルアップ機動を行ったことが分かる」と述べた。一般的な弾道ミサイルは放物線を描いて飛行するため、弾着点を予想しやすい。しかし上昇・下降を繰り返すフルアップ機動を複数回するようになれば、中間での迎撃が難しいだけでなく、弾着地点も予想が難しい。北朝鮮が今月21日に発射したATACMSミサイルが事前に描かれた軌跡通り動いたかは確認されていない。韓国軍は「フルアップ機動など具体的な事項については回答できない」としか語らなかった。

 韓国軍とその周辺からは、今回の挑発で北朝鮮版ATACMSの実戦配備が目前との見方も出ている。上記の韓国軍関係者は「西海岸から北朝鮮の内陸を貫通した今回の実験で、北朝鮮はATACMSミサイルの射程距離と正確度を誇示した」「それに回避機動も複数回行って成功していれば、実戦配備が目前に迫ったことになる」と説明した。情報当局は北朝鮮が旧型のスカッド系列ミサイルを代替するため、ATACMSなどいわゆる「新型4種セット」による挑発試験を続けるものと予想している。

 スカッド系列の弾道ミサイルは液体エンジンを利用するため、発射前に燃料注入など事前の発射プロセスが必要だが、これら新型4種セットは固体燃料を基盤とし、奇襲発射が可能だ。また発射台当たり1発しか積載できなかった従来のスカッド系列とは異なり、発射台当たり2-4基のミサイルを積載できる点も韓国軍にとっては脅威となる要素だ。

 シン・ジョンウ韓国国防安保フォーラム専門研究委員は「南と北の盾と矛対決では現在、北朝鮮が優位にあるとみられ懸念される」とコメントした。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者
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