「発生源・武漢を覆い隠せ」中国の新型コロナ東北工程

 最初から研究テーマそのものを規制しようとする試みもある。英紙ガーディアンによると、中国科学技術省は3日、全国の大学や研究機関に「現在進行している新型コロナウイルス関連の臨床研究を三日間以内に報告しなければ研究を中断させる」と通知した。中国国内で行われている新型コロナウイルス関連研究を全数把握するという意味だ。

 中国の学界は非常に委縮している。ワンという「中国感染症雑誌」編集者は13日、CNNのインタビューで、「新型コロナウイルス関連論文の審査手続きが複雑になり投稿しても掲載は難しい」と、匿名の中国人研究員は「政府の基本路線と違う論文は現在、発表禁止だ」と語った。

 論文の検閲は、中国が新型コロナウイルス終息後の国際社会で有利な立ち位置に就くための戦略だと分析されている。「新型コロナウイルス発生源」ではなく「防疫成功大国」というイメージだけを残し、世界における影響力を拡大しようとの意図だというのだ。中国国営の中国中央テレビは7日からホームページに「習近平の感染症戦争兵法」という文を連載し、防疫成功を宣伝している。スティーブ・チャン英ロンドン大学東洋アフリカ研究学院中国研究所教授は11日、ガーディアンに「新型コロナウイルス問題で中国政府は公衆衛生や経済の後遺症より記録統制の方に執着している」と批判した。

イ・ボルチャン記者
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