被告人・崔康旭、裁判開始から30分で「党代表なので記者会見に行かねばなりません」

判事は許可せず、そのまま裁判続行
法曹関係者「一般の被告人では想像もできないこと」

 「私は記者会見があるので…きょう整理された部分を次(の裁判)にやっていただくのは駄目ですか?」

 2日午前10時30分、ソウル中央地裁421号法廷。崔康旭(チェ・ガンウク)「開かれた民主党」代表が突然立ち上がり、裁判の中断を要請した。崔被告は、弁護士時代の2017年にローファームのインターン証明書を偽造してチョ・グク元法相の息子に発給し、大学の入試業務を妨害した罪で起訴された。最初の裁判期日となった今年4月21日の時点では当選人身分だったが、この日は現職議員として法廷に立った。

 この日の裁判では書類の証拠調べが予定されていたが、崔議員は自分の日程を理由に裁判中断を要請したのだ。その日程とは、同日11時に予定されていた開かれた民主党新任指導部記者懇談会だった。ソウル中央地裁刑事9単独の丁鐘建(チョン・ジョンゴン)判事は「この事件があるので(ほかの裁判の日程を)全部空けた」として難色を示したが、崔議員は「党の代表なので公式行事を抜かすことはできない」と言った。丁判事は「刑事訴訟法上、被告人なしで裁判をすることは許されていない」としてそのまま裁判を続行した。

 裁判が終わった後、取材陣は、4月21日の裁判で決められた次回の裁判日程と重なるように記者懇談会を組んだ理由を尋ねた。崔議員は「韓国国民に党の立場をお伝えすることが(裁判より)もっと重要だと考えた」と答えた。裁判期日の変更申請をしたが裁判部が受け入れなかった、とも語った。また、「裁判中にもかかわらず法制司法委を志望するのは利害衝突の可能性があるのではないか」という質問に対し、崔議員は「かなり意図を持って質問している。誰かが尋ねさせているのではないか」と突拍子もない返答をした。同日午前11時44分ごろ国会に到着した崔議員は「遅れて申し訳ない。(裁判部が)早く終わらせることを望んだが、検察が説明を続けたいと、時間を引き延ばしたせいで遅れた」と、検察のせいにした。ある法曹関係者は「一般の被告人では想像もできないこと」だとし「こんな傲慢(ごうまん)な被告人は初めて見る」と語った。

 さらに崔議員側は2日、被告がチョ・グク元法相の妻のチョン・ギョンシム教授とやりとりしたショートメールを巡っても判事と神経戦を繰り広げた。崔議員は、偽造インターン証明書を発給した後、「○○(チョ元法相の息子)の合格の役に立てば非常にうれしい」というショートメールを送ったという。丁判事が「ショートメールをやりとりしたこと自体を認めないのか」と尋ねると、崔議員の弁護人は「証拠として採用してはならない」という主張だけを繰り返した。丁判事はひとまず証拠採用を保留した。

ヤン・ウンギョン記者
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  • ▲インターン活動確認書を偽造してチョ・グク元法相の息子に発給した罪で起訴された崔康旭・開かれた民主党代表が2日午前、ソウル市瑞草区のソウル中央地裁で裁判を終えて出てきたところ。/写真=NEWSIS

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