「慰安婦支援」銀貨を販売した少女像作家、支援額は「明かせない」

 そうした状況でも作家夫妻は記念コインを製作した。夫妻は「代行業者の提案でプロジェクトを開始したが、目標数量の3万5000枚の3分の1も発行できなかった。生産経費も回収できず、代行業者とも対立したため、多額の寄付は難しかった」と説明した。販売は独自のウェブサイト「平和の少女像ネットワーク」などを通じて行われた。

 記念コインを何枚製作し、いくら収益が上がったのかは明かさなかった。

 推定可能な資料は存在する。当時作家夫妻はコインをチャドで発行して持ち込もうとした。未来統合党の金炳旭(キム・ビョンウク)議員事務所が関税庁から入手した資料によると、2010-20年4月までの期間にチャドから記念コインが輸入された年は作家夫妻のプロジェクトが推進された17年が唯一であり、それ以外の年は輸入量がゼロだった。

 17年にチャドから韓国に輸入された記念コインは50キログラム、2万9904ドル(約318万円)相当だった。全て作家夫妻が持ち込んだものだと仮定した場合、純銀31.1グラムの記念コインを約1600枚発行したと推定可能だ。コイン1枚当たりの価格が8万9700ウォンなので、売り上げは単純計算で1億4000万ウォンとなる。

 本紙は作家夫妻に記念コインの製作にかかった費用、慰安婦被害者への寄付額がいくらかを照会した。例えば、1000万ウォン程度の純利益があれば、700万ウォンは寄付できるのではないかという趣旨だった。しかし、作家夫妻は回答しなかった。

 金炳旭議員は「慰安婦被害者のために記念コインを発行したと言いながら、売上高と寄付金の規模を透明に公表していない。この記念コインが被害者のためなのか、私腹を肥やすためなのか、国民は疑わざるを得ない」とし、「被害者の人格と名誉に累を及ぼす行為を中断し、謝罪すべきだ」と主張した。

イ・ドンフィ記者
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