宋永吉「在韓米軍はオーバーキャパシティ…米、本当に非核化を望んでいるのか」

国会外交通商委員長の発言が物議…在韓米軍の削減を主張したとの解釈も

宋永吉「在韓米軍はオーバーキャパシティ…米、本当に非核化を望んでいるのか」

 韓国国会外交統一委員会の委員長を務める与党・共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル) 議員は1日「在韓米軍は韓米同盟軍事力のオーバーキャパシティ(過剰)ではないかと思う」と発言した。宋議員はこの日、国会内で開催された「韓半島の平和と韓米同盟関係論議のための朝食懇談会」に出席し「予測不可能な勢力を統制し、管理するためには圧倒的である必要性はあるが」とした上で、上記の考えを示した。一部解釈の余地はあるものの、「必要以上の米軍が韓国に駐屯しているので、在韓米軍の削減が必要」との考えを表明したと解釈されている。

 宋議員は「北核がなくなった時、米国は中国を対象とする高い戦力という名分を見いだすことが難しくなる」「米国と北朝鮮が本当に非核化を望んでいるのか頭を痛めるべきだ」との考えも示した。その一方で「米国が核のない北朝鮮に対して準備をしないのなら、ホワイトハウスのボルトン元国家安保補佐官のような人物が現れ、足並みの乱れが発生する恐れもある」と指摘した。宋議員は「北朝鮮も米国という敵がなくなれば、社会統合機制が消え去る」「北朝鮮であれ米国であれ、核のない韓半島に対する準備を履行する構造を築かねばならない」と訴えた。

 しかし韓国政府の内外からは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がこの日提案した「米国大統領選挙前の米朝首脳会談構想」に、北朝鮮が快く応じる可能性は大きくないとの見方が出ている。北朝鮮はこれまで当局者談話や国営メディアなどを通じ「制裁解除など、米国による太っ腹な譲歩なしには新たな首脳会談もない」という趣旨の主張を繰り返してきた。北朝鮮を再び交渉の場に引き出すには、ハノイ当時のような「手形」では不十分で、今回は制裁解除という「現金」を与えねばならないという意味だ。そうでなければ米朝会談に応じることはないという話になる。

 北朝鮮の立場としては、第3次米朝首脳会談実現の最も大きな障害は、昨年2月の「ハノイ・ノーディール」におけるトラウマだ。韓東大学の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授は「北朝鮮はハノイ・ノーディールという衝撃的な経験から、成果に確信が持てない首脳会談をやろうとは二度と考えないだろう」との見方を示した。

キム・ミョンソン記者
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