池江璃花子「1年後の今日、希望の炎が輝いていてほしい」

白血病と闘病の日本競泳界のスター・池江、東京五輪開催1年前にメッセージ

 来年に延期された東京五輪の開会式まであと1年となった23日夜8時。東京都内にある国立競技場に、白血病と闘病中の競泳界のスター、池江璃花子(20)=写真=が現れた。白い服を着た池江は聖火がともったランタンを手に緑の芝生を歩いてきて、語った。「私も白血病という大きな病気をしたからよく分かります。思っていた未来が一夜にして別世界のように変わる。それはとてもきつい経験でした」

 「(しかし)希望が遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても前を向いて頑張れる。私の場合、もう一度プールに戻りたい。その一心でつらい治療を乗り越えることができました」。1年余り病魔と戦った池江の告白は、新型コロナウイルス問題で委縮する人々に大きな感銘を与えた。日本の各報道機関は「池江は五輪開催1年前に全世界に向けて希望のメッセージを発信した」と報じた。

 池江は東京五輪の広報モデルを務めるほど国民的人気を享受してきた世界的な選手。中学3年生だった2015年に女子100メートルバタフライで日本新記録を樹立し注目された。2016年のリオデジャネイロ五輪では同種目で自身が出した日本新記録を更新、2017年の日本選手権では5冠に輝いた。2018年にはアジア大会の6種目で優勝、東京五輪の有力な金メダル候補と言われていた。このため、池江が昨年、白血病にかかったというニュースは日本社会に大きな衝撃を与えた。入院中にはツイッターに「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています」という文を投稿して反響を呼んだ。

 日本社会に希望を与える「池江シンドローム」を巻き起こしてきた彼女は、この日も新型コロナウイルス収束と東京五輪開催を望みながら、はっきりと言った。「逆境から這い上がっていく時には、どうしても希望の力が必要」「1年後の今日、この場所で希望の炎が輝いていてほしいと思います」。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

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