【コラム】これは大韓民国の法律ではない

【コラム】これは大韓民国の法律ではない

 韓国国会で7月27日に発議された済州4・3事件を巡る「4・3特別法」改正案は条項の問題点が特別法の大義を大きく損ねるほど重大で深刻だ。

 改正案は国会議員132人によって発議された。改正案は巨大与党が支配する国会で拙速な形で可決される可能性が高い点、これまで常識として通用し、司法機関が認めた韓国現代史の事実を覆した点で深刻な問題をはらんでいる。

 済州4・3事件は大きな悲劇だ。罪なき人々が命を失った。相当数が韓国軍の討伐過程で犠牲になったことも事実だ。犠牲者の魂を慰めなければならないほか、生存している負傷者を助け、その子孫の生活に配慮しなければらない。十分ではないが、それは既に実行されている。不法な公権力によって犠牲になったとすれば、賠償も行われるべきだ。特別法はそうした精神を盛り込んでいる。しかし、改正案が抱える問題点は特別法の精神を大きく損ねるほど重大だ。

 まず、事件の正義を覆した。金大中(キム・デジュン)政権当時に制定された現行法は1948年4月3日に済州島で起きた南朝鮮労働党済州道支部の暴動を「騒擾(そうじょう)」と規定している。多数が暴行、脅迫、破壊行為を通じて秩序を破壊したという意味だ。改定案はその文言を「蜂起」に変えた。中立的な意味ではあるが、歴史の記述では主に抑圧に対抗して起きる被支配者の抗争をこの単語で表現する。さらに改正案には「警察の発砲」が「蜂起」の原因として明記された。4・3事件は「警察の暴力のせいで起きた蜂起」として要約される。住民多数を殺害した後、北朝鮮入りして国家勲章を受け、金日成(キム・イルソン)のためにパルチザンとして命をささげた首謀者、金達三(キム・ダルサム)の痕跡はどこにも見つからない。

前のページ 1 | 2 | 3 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 【コラム】これは大韓民国の法律ではない

right

関連ニュース
あわせて読みたい