ヒューマンライツ・ウオッチ「韓国政府は北朝鮮人権活動家への圧迫をやめよ」

相次ぐ脱北団体許可取り消しに懸念
「文大統領が是正措置を下すべき」

 韓国統一部(省に相当)が、北朝鮮による脅迫以降、脱北・北朝鮮人権団体に対する法人設立許可の取り消し、事務検査などの制裁を加えていることを巡って国際社会の懸念と批判がますます強まっている。国際人権団体「ヒューマンライツ・ウオッチ」(HRW)は31日、「(北朝鮮人権)活動家らを圧迫しようとする明白な試み」だとして、「韓国政府は市民社会を対象とする規制行為をすぐにやめるべき」と主張した。

 HRWは31日午前9時に発表した声明書で、「こうした脅迫的な行動は、これまで市民と政治的権利を誰よりも尊重してきた韓国の評判にも害を及ぼす」として、「韓国の進歩指導者らがこのために戦ってきたことを考えるならば、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が統一部に是正措置を下すべき」と指摘した。

 先に統一部は7月17日、対北ビラ・物品散布に関連して、脱北者団体の「自由北朝鮮運動連合」と「クンセム」(大きな泉)の法人設立許可を取り消した。また、法人登録された25の脱北・北朝鮮人権団体に対する事務検査を直ちに実施する一方、64の非営利民間団体に対し登録要件の点検に乗り出した。1998年以降、統一部の事務検査を受けた団体は4つにとどまる。このため「対北ビラ散布を問題視する金与正(キム・ヨジョン)談話を契機として北朝鮮人権団体に対する大々的弾圧に入った」という声が上がっていた。

 この問題で、前日に統一部の担当局長とテレビ会談を行った国連のトーマス・オヘア・キンタナ北朝鮮人権特別報告官は30日(現地時間)、米国のラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)のインタビューで「各団体は韓国政府の措置を脅威に感じている」として、「各団体と意味のある対話を交わすまで、全ての措置を保留することを勧告する」と語った。前日に統一部が公開したテレビ会談の結果にはなかった内容だ。

 一方、欧州連合(EU)は30日、史上初めて「サイバー攻撃」の責任を追及して6人の個人と3つの機関に制裁を科すと共に、北朝鮮の「朝鮮エキスポ」という組織を制裁対象に含めた。「朝鮮エキスポ」は2017年5月に世界を襲った「ワナクライ」(WannaCry)ウイルス攻撃などに関与した、とEU理事会は説明した。米国のケリー・クラフト国連大使は同日、「強力なメッセージを北朝鮮に毎日送る必要がある」と語った。

キム・ウンジュン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい