「NZに謝罪しない康京和外相、文政権の自己矛盾を示している」

外交関係者・市民団体から激しい非難

 韓国人外交官によるニュージーランドでのわいせつ行為・セクハラ(性的嫌がらせ)疑惑と関連、25日に国会で「国の格と主権を守る必要がある」としてニュージーランド国民や被害者に対する謝罪を拒否した韓国外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官を批判する声が高まっている。被害者への共感や、最小限の遺憾の意の表明はあるべきだという趣旨だ。

 市民団体「経済正義実践市民連合」のパク・サンイン政策委員長(ソウル大学行政大学院教授)は27日、フェイスブックで「国の格を持ち出す長官に、これ以上期待も言う言葉もない」「文在寅(ムン・ジェイン)政権の問題や自己矛盾点を要約して示している場面のようだ」と述べた。同委員長は「文在寅政権に対する批判自体が無意味だという虚しさが押し寄せてくる」「韓国社会の現在と未来を考えるべきだと気を引き締めるが、緩んでしまうのはどうしようもない」と語った。

 ある元外交官は「在外公館の不可侵にこれほど敏感な政府が(公館同様の)開城南北共同連絡事務所爆破時はなぜ何の行動も取らなかったのか、理解できない」と言った。

■韓国が信頼できる国1位は米国、警戒すべき国は?

 市民団体「世界市民宣言」も同日の声明で、「頭を下げても不十分なのに、康京和長官は謝罪しろという与党議員の要求を拒否した」「本当に国の格を落とすことは責任ある謝罪ではなく、巧妙な言葉で責任を回避し、事件を縮小・隠ぺいしようとする政府の姿だ」と批判した。

 その一方で、与党関係者の間からは康京和長官を擁護する声が上がった。与党・共に民主党の尹建永(ユン・ゴンヨン)議員はフェイスブックで「(韓国外交部長官として)相手国に対する謝罪はたやすく決めるべき問題ではない」「ニュージーランド政府が過度な要求をしていることも外交的に無礼だ」「ニュージーランド政府は、実際には(国際司法共助)要求はせずにメディアを通して問題を提起している」「外交的な一線を超える部分だ」と述べた。

◆韓国が信頼できる国1位は米国、警戒すべき国は?

キム・ウンジュン記者
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