「金正恩は張成沢の部下を高射銃で撃ち殺した」

野党の河泰慶議員、国会情報委のブリーフィングで明かす
「張成沢がどのように殺されたのかは分からない」

「金正恩は張成沢の部下を高射銃で撃ち殺した」

 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は22日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がかつて、義理の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏の部下に向けて高射銃を乱射して殺害したことを把握したと明かした。保守系最大野党「国民の力」所属で国会情報委員会の野党側幹事を務める河泰慶(ハ・テギョン)議員は同日、国会で開かれた情報委全体会議の後、国情院からこうした報告を受けたと伝えた。

 なお、北朝鮮が張成沢氏を処刑した方法については「(国情院では)張成沢本人がどのように死んだのかは分からないと言っていた」と河議員は伝えた。だが国情院の関係者は、これに関して「きょうの会議の席で張成沢処刑発言はなかった。質問もなかった」と反論した。張成沢氏はこれまで、高射銃で残酷に処刑されたといわれていたが、具体的な処刑のやり方が公式に確認されてはいなかった。

 「ウォーターゲート事件」の特ダネ記者、ボブ・ウッドワード氏は最近、著書『RAGE(怒り)』で「米国のドナルド・トランプ大統領は、2013年12月に北朝鮮の金正恩国務委員長が叔父の張成沢氏を処刑した後、首がない張氏の遺体を高級幹部が行き来する階段でさらし物にした、と語った」と明かしたことがある。だが、張氏の遺体が外部に展示されたという報道も出回ったことはなく、真偽を巡って論争が起きた。

■「世界で最も平和な国」1位はアイスランド、韓国48位、日本は?

 22日の情報委の会議では、最近脱北者が江原道鉄原から北朝鮮へ渡ろうと試みて韓国軍当局に発覚し、身柄を拘束された件を巡り、脱北者の再入北問題についての議論も交わされた。

 これについて朴智元(パク・チウォン)国情院長は「再入北する動機はさまざまだ。懐柔・脅迫で渡っていく人もおり、寂しくて渡っていく人もおり、犯罪に及んだから渡っていく人もいる」としつつ「だが、北朝鮮内部でどのような生活を送っているのか把握はできなかった」と語った。

 このほか朴院長は、国情院の対共捜査権を警察に移管するとしても国情院の関連要員を強制的に警察へ移すつもりはない、という立場を明らかにしたという。情報委で与党「共に民主党」幹事を務める金炳基(キム・ビョンギ)議員が伝えた。金議員は取材陣に「一般的に、機能が移っていくのなら人員も移すべきだという意見もある」としつつ「今後、法案小委で議論してから、これを明確にしたい」と語った。

◆「世界で最も平和な国」1位はアイスランド、韓国48位、日本は?

キム・ミョンジン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 「金正恩は張成沢の部下を高射銃で撃ち殺した」

right

あわせて読みたい