【社説】「天安爆沈否定、私が完全に間違っていた」…事実の認定が社会の基礎

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が天安爆沈について「北朝鮮の犯行」と言及したのは、事件発生から5年後のことだった。ところが今年3月に初めて出席した「西海守護の日」の記念の辞では、十数分にわたる演説で「北朝鮮」という言葉は1回も使わなかった。天安戦死者の母親が文大統領に走り寄り「大統領様、これが誰の犯行なのか話してください」と訴えると、聞こえるか聞こえないかのような小さい声で「北朝鮮の犯行とする政府の立場がある」と述べた。

 「ファクト」は左右や与野党の問題ではない。ここでは事実でも、あちらでは事実でないとなれば、社会も国も維持されない。近頃、韓国社会では事実をごり押しや詭弁(きべん)によって握りつぶし、対立する国民が自分たちに都合の良い話に付和雷同する現象が徐々にひどくなっている。「米国の牛肉を口にすると脳に穴が開く」「韓米自由貿易協定(FTA)を締結すれば米国の属国になる」「セウォル号は米国の潜水艦と衝突した」「米国のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の電磁波で人間が揚げ物になってしまう」など、これらを主張した人間たちの中から「あのときは私が間違っていた」と認めるケースが今後も出てこなければならない。それこそがまさに進歩だ。

■韓国が信頼できる国1位は米国、警戒すべき国は?

◆韓国が信頼できる国1位は米国、警戒すべき国は?

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